千葉県の税理士高橋ひさかつ開業ブログ【千葉県の税理士開業ブログ】


会計事務所就職希望者必見!税理士事務所・税理士法人の選び方

東京都(千代田区)と千葉県(船橋市)の
税理士・司法書士・行政書士事務所TOTALの
高橋寿克です。

会計事務所への転職・就職希望者の方向けに
税理士事務所・税理士法人の選び方について
まとめてみました。
もちろん、類型化できない例もたくさんあります。
あくまで私見ということで参考程度に。

(1)会計事務所の規模別の特徴

税理士事務所の採用の傾向は、
①零細事務所(スタッフ5人くらいまで)
 給与水準等が低く、社会保険未加入のため
 結果として、どうしても他で採用されなかった
 未経験者を採用することが多いです。
 人材のレベルがあまり高いとは言えません。
 とりあえず経験をつみたいという人向きかな。

②小事務所(スタッフ6人以上11人くらいまで)
 (あまり科目数が多いと、独立・お客様を
 持って行くのを警戒されることもありますが)
「経験者」か勉強が進んだ人を求めます。
 組織的な教育は期待しにくいでしょう。
 ゆっくりでも自分のペースで仕事をしたい人向きです。

③地方の中堅・大型事務所や、都内の一部中堅事務所
(スタッフ12人以上)
 新卒や会計事務所「未」経験者を採用します。
 プロパーの方が
 定着率・組織に対する忠誠心が高く
 教育の効果が高いからです。
 組織的な教育や標準化をしようとしています。
 一通りのことを効率的に学びたい人に向きます。

④都内の準大手事務所・専門特化事務所
 「経験者」や3科目以上合格者を求めます。
 仕事がきつくて勉強する時間がないし、
 離職率が高いので、全くの新人を
 教育するのは割に合わないからです。
 ・専門的な分野に特化したい人
 ・特殊分野を扱いたい人
 ・給料は高い方が良い人
 に向きます。

⑤BIG4系税理士法人
 税理士有資格者、3科目以上合格者を求めます。
 仕事がきつくて勉強する時間がないし、
 離職率が高いので、全くの新人を
 教育するのは割に合わないからです。
 ・英語力を生かしたい方
 ・将来、独立よりは企業内勤務を考えている方
 ・給料はできるだけ高い方が良い人
 ・若くて学歴に自信がある人
 に向きます。 

 BIG4とは世界的な4大会計事務所です。
 トーマツ、新日本、KPMG(あずさ)、PWC(あらた)
 税理士法人があります(カッコ内は監査法人名)
 顧客は上場企業・外資で、中小企業はありません。

⑥都内の大手派遣系会計事務所  
 新卒や会計事務所「未」経験者を採用します。
 給与が低く、技術教育が不足して、
 経験者の定着が見込みにくいからでしょう。
 ・とりあえず就職したい。
 ・税理士にはこだわらない(派遣や経理職で良い)
 という人に向きます。
 
ちなみに、うちの事務所は
未経験者でポテンシャルが高い人か
経験者で柔軟性がある人を求めています。
新しいルールに対応できる人でないときついからです。

(2)注意事項
あなたが何を求めるかによりますので
以下のことが悪いとは限りません。
あくまで参考程度に...。

募集要項を見ると、その事務所の特色も想像できます。
ただし、情報の少ない事務所もあります。
ホームページの写真等でスタッフの年齢や社員としての経験年数を想像してみてください。

①所長が40代以上でスタッフが若い人、経験が浅い人ばかり
→育てる能力がないか、働き続けられない理由がある。

②所長が35才以上で女性スタッフ3人以上、男性スタッフなし
→男性が定着しない。待遇、人柄・教育・業務レベル等に問題がある。
男性は避けた方が無難。

③未経験でも育てます系
→離職率が高いか、経験者を使いこなせないで業務レベルが低いリスクも。
単なるセールストークでないかは
何年社員が勤めているかという実績で判断できます。
面接でスタッフの社歴を聞いてみましょう。

④社員は定着しているが、若い社員が少ない事務所。
→お客様が増えず、業務レベルが低い可能性が高い。
業務レベルが高ければある程度お客様は増えます。

⑤有資格者の比率が低すぎる事務所
→業務レベルが低い可能性が高い
標準的会計事務所で
社員数の10分の1程度は税理士が欲しい。 
なお、SPC,REIT、IPO等、特殊業務の場合は
必然的に有資格者が多くなるので
税理士業務の業務水準との相関性はありません。
(下記⑥参照)

⑥会計士の業務に専門特化した事務所
→REIT、SPC、IPO等は本来、公認会計士の仕事です。
独立開業を目指す税理士の仕事ではありませんし
法人内でも会計士には勝てないでしょう。
仕事自体は慣れると単調で物足りなくなるため
定着率は低く、人手も足りないので忙しいことが多い。
その分、給与は高いでしょう。

⑦派遣をたくさん行っている事務所
→お客様の需要でやむを得ない場合もありますが
それがメインの事務所は人材を育てる余裕はないでしょう。 
税理士は職業専門家、プロフェッショナルです。
派遣中心の事務所は、未経験者がキャリアを積む所ではありません。
将来賃金や独立のための技術獲得で大損です。
まだ、零細事務所やパートの方がいいでしょう。
派遣会社とは本来、
「専門知識を持ったプロフェッショナル」が
時間を有効に使うための労働形態だったはずです。
スタッフ数の5倍以下しか法人クライアントがなかったり
または、スタッフの20分の1以下しか税理士がいない
事務所は派遣中心でしょう。

⑧労働時間が長すぎる事務所。
(大手・中堅で見られます。)
→繁忙期以外に事務所に夕方・夜行ってみてください。
明かりが何時までついて、退社時間がどれくらいか
すぐにわかりますね。
有資格者の未経験者、税理士資格をあきらめた方
経験を早く積みたい方には良いでしょう。 

(3)その他
①良い会社の社員構成
一般論として「良い企業」の社員構成は
・社歴が長く成長率が低ければ
  →各世代が満遍なくいる。
 ・社歴が短く、成長率が高ければ
   →各世代がおり、ピラミッド型で若い世代ほど多い。

 若い人ばかりの会社
 (このタイプは人気がありますが特に注意)、
 社歴が長い人ばかりで若手がいない会社は
 問題があることが多いものです。

②ソフトと会計事務所の関係
 会計ソフト
・弥生会計(税務は達人または魔法陣)
・TKC
・JDL(日本デジタル研究所)
・ミロク
・EPSON
・会計王(税務は達人または魔法陣)
・PCA会計(達人または魔法陣)
・勘定奉行(奉行シリーズ)
カッコ内の税務の組み合わせが一般的ですが絶対ではありません。
この他、会計ソフト多数、税務はセイショウ、ICSなど

基本的にはどのソフトメーカーでもいいですが
(あまりマイナーなもの、独自開発のものは不利)
若干特徴的なのは

・「JDL
 ハードも独自なオフコンメーカー
 (かゆいところに手は届く。やや時代遅れ?)

・「TKC
 理念の共有をはかり、
 教育システムもある程度整っているけれど
 良くも悪くも排他的
 (一部で宗教的といわれる)
 他のシステムの事務所への転職はしにくいかも。

上記2社は税理士事務所向けでは最大手です。
価格的にも他社よりも高いといって良いでしょう。
(メーカーはその分優れているというでしょう)

③給与と事務所の関係
  BIG4を中心とした
 会計士が多い、大規模な事務所の方が
 一般的には給与が高いです。
 特殊な仕事で労働時間も長いからです。
 ただし、仕事が特殊過ぎて
 税理士としての独立には向きません。

 所長が若い小さな事務所は給与が安いですが
 所長が50代くらいだと小さくても給与が高いことがあります。
 (技術的に問題ないか確認が必要です)

 中堅事務所の給与は、
 労働時間・生産性によって差がつきます。
 受験・家庭との兼ね合いを考えて
 じっくり話し合ってみてください。